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世界を暴く

ヴァルヴレイヴのスピンオフマンガ

流星の乙女

サキちゃん視点のスピンオフ。乙女と書いてワルキューレと読ませる。4話入り。1話と4話はわりと原作準拠。それぞれTV6話とTV11話を再現してる。2話と3話がスピンオフ。アイナとの絡みとアイドル時代の話。

一貫したキーワードは「輝き」。といって超人じみてるわけじゃなくて、穢濁あふれる世界に囲繞されているがゆえに輝きを求めてしまう一人の女の子としての流木野サキ、という解釈。原作もそんな話だから違和感は少ないけど、改めて輝き、輝きと明示されると、何やら違った話に見えてくるから不思議だ。スタードライバーの見すぎかもしれない。

また、彼女は「二人」という関係性に呪われているという印象も受け取った。高校時代のアイナ、中学生アイドル時代の女性マネージャー、いずれの場合もサキはただ一人の仲間に頼り切って世を凌いでいる。これは危うい処世術だ。そのたった一人がアキレス腱になるからだ。現に中学生時代のサキは女性マネジとの仲をプロダクションに引き裂かれ、翼をもがれて墜落するのだ。

そして今。彼女は再びハルトと二人ぼっちになろうとする。これは危険な方向である。しかし希望の光も見える。アキラちゃんとの絆である。神憑きの呪いはもはやハルトとサキとの専権事項ではないのだ。両人の相互作用にかかる期待はいや増すばかりである。

新出の設定は以下のような感じ:

  • サキちゃんはニンジン嫌い。アイナも同じ。
  • アイドル時代はマネジと百合百合。
  • サキちゃんは13歳の時母親に裏ビデオへの出演を強要されかけたことがある。
  • サキちゃんの継父が彼女をヴァルヴレイヴ開発チームに売り飛ばした?

脚本担当は永井真吾という人。進行出身で最近は文芸系の役職もこなしてるみたい。本編でもサキちゃんのセリフとかはわりとこの人が考えているかもしれない。

裏切りの烙印

革命機ヴァルヴレイヴ 裏切りの烙印 (1) (シルフコミックス)

革命機ヴァルヴレイヴ 裏切りの烙印 (1) (シルフコミックス)

ドルシア軍視点での本編のなぞり直しプラスアルファ。王族まわりの設定開示がかなり充実している。アードライ含む王族はクーデター後、一部直系王族除き、ことごとく投獄されるか処刑されるかしたらしい。GHQが皇室を存続させつつ旧宮家はXXしたというような話なわけだからかなりぎょっとさせられるが、そういえばコードギアスとかもそう大差ない設定だった。

そんなアードライの戦う動機も明かされる。無論、王政復古である。まんまルルーシュじゃないか。声もアレだし。まあ、ドルシア軍内で頑張るって点はむしろスザクっぽいけれど。

TV本編では王党派とかいう謎勢力が出てきたわけだけど、アードライはもしかしたらこれと絡むのかもしれない。そういうことに気づかせてくれたコミカライズ。